2008.10.07 Tue
高島・低島
石垣島や西表島には高い山があるのに、なぜ宮古島にはないの?
という素朴な疑問にこたえてくれたのがこの本。
『琉球列島ものがたり〜地層と化石が語る二億年史』(ボーダーインク刊)
自然の岩や地層がどうしてできたのか、
人が住み始めるずっとずっと以前の島の歴史をときおこし、
はるか中生代、古生代へとさかのぼる
壮大な旅へといざなってくれます。
宮古島のような平らな地形は琉球石灰岩のなせるわざ。
琉球石灰岩は水を浸透させる「透水層」なので、降った雨は地下にしみ込んでいき、
川は地表にはできず、地下にできます。
だから地表に谷が発達せず平らな地形になり、これを「低島」というのだそう。
いっぽう、
石垣島や西表島のような山地地形になっているところは「不透水層」が広く分布。
地表を流れる水によって谷と河川が発達し、凹凸のある地形ができたのだそう。
そしてこちらを「高島」というのだそうです。
もちろん石垣島でも琉球石灰岩による地形はいっぱいあって、
川平など海岸線に沿った美しい景観も、そのたまものなのだとか。
そのほか、今もふれることができる具体的な場所を紹介しながら語ってくれるので
それぞれの時代の地層がとても身近に感じられました。
たとえばこれ、御願崎灯台前にある大きな岩は
約4000万年〜5000万年前の「始新世のグリーンタフ」といって
火山に関係した野底層という地層なのだそう。
岩石が緑色になっているのが特徴で、
頂上に岩山が露呈した野底マーペーも、この野底層なのだとか。
ほらほら、緑色でしょ? これは御願崎の浜にある岩の隙間。
海岸にあるこの岩も、下のほうがうっすら緑色です。
沖縄の後期旧石器時代の人骨、港川人が発見されたいきさつもちょっと感動的なエピソード。
発見者の大山さんは、自宅の石塀をつくるために港川から切り出した石材を買ったら
そこに偶然、動物の化石を発見。
「動物がいたなら、それを狩って生活していた人間もいたにちがいない」と信じ、
石切場に通って掘り続けた結果、みごと人骨を発掘したのだそう。
シュリーマンさながらの信念と、情熱によって得られた発見だったんですね。
この本のおかげで、岩や地層を見るのがさらに楽しくなりました!
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『藤木勇人の沖縄妄想食堂』(主婦と生活社刊)

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