久しぶりに、平久保半島東側のダート道を歩いてきました。
相も変わらず、ジョンが牛や馬にちょっかいを出しては追いかけられて逃げてくるので、
牧場内は気が抜けません。
3月に来たときは島アザミがあちこちに咲いていたのですが、
今回は牧場に白い野ばらの花が点々と…。
原産地は沖縄以外、とあるので、わざわざ植えたのでしょうか。
牧場エリアを抜ければ平和なもの。のどかな一本道が続きます。
途中、森と川を横切るあたりでは、水辺で野鳥がかしましくさえずり、
オオコウモリが何度も姿を現したり…。
道沿いの小さな花や色づいた実などを見ながら楽しく歩いていたのですが、
急にあたりが鬱蒼と暗くなりました。
見上げると、巨大なガジュマルの根が何本もからみついた大きな岩が崖になっています。
なんだかぞっとする、ざわざわするような心持ち…。
この場所は、何かある…。
そう思ったとき、思い出しました。
安良村跡の近くに風葬をしていた場所があり、かつては人骨も見られたという話。
岩陰はきれいに掃き清められ、いかにも死者を葬るにふさわしい場所です。
そしてよく見れば、岩陰にブロックで四角く塗り固めた場所が…。
香炉のようなものも作られています。
そこだけ新しく、なんだか不自然な雰囲気ですが、
今も誰かが供養に来ているのだろうと思ったのでした。
ところが後から聞くと、数年前に何者かが勝手に人骨を拾い集め、
ブロックで新たに作った墓のようなもののなかに納めたらしいとのこと。
当時の新聞記事によると、米原や明石など各地でも似たようなものが作られていて、
ユタのお告げと称し、本島から来た人間が作業をしているらしい…とか。
民俗学的に見ても貴重な史跡、そして侵してはいけない場所のはずなのに、
そんなふうに勝手に手を加えるなんて…。ホントに理解に苦しみます。
安良村の跡もこの近くらしいのですが、
今回も詳しい行き方を聞いていかなかったのでたどり着けず。
この次は行ってみたいと思っています。
(写真上左から時計回りに)野ばらの花/そてつの雌株。オレンジ色の種子を包む金色のモールは植物とは思えない不思議さ/のんきなヤエヤマオオウモリ。首の周りの金色の毛がふさふさで、おさるさんのよう/アオガンピの実/ここまでになれば美しい。オキーフの気持ちがわかります/牛ふんから生えるきのこといえば…あのマ○○クマッシュルームでしょ? バリや吉祥寺の妖しいお店でオムレツにして食べ、仏像が見えたりベランダから落ちそうになった人多数。