なうひあdiary

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海辺

2017/08/22(Tue) 11:56
大崎のガレ場を泳ぎながら、2008年のいちめんサンゴを思い出していた~大崎で日暮れまで
2007年の白化を生き延びたサンゴたち…

2012年も、まだなんとか持ちこたえていた~大崎ハナゴイリーフ

2016年、ダメだー~Meet ハナゴイ♪

近視眼的な人間目線から少しでも地球のスケールに近づきたくて、レイチェル・カーソンの『海辺』を読み返す

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『沈黙の春』や『センス・オブ・ワンダー』が有名なカーソンは、詩情ゆたかな海洋生物学者だった
アメリカ政府の魚類・野生生物局で、出版物の企画・編集・執筆の仕事に就いていた
退職後、海や海の生物についての著作を出版
『海辺』はその三作目だ(1955年)

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挿絵は公務員時代の同僚で親友だったボブ・ハインズによるもの
今のようにテレビやネットで映像が見られない時代、
丹念な観察に基づいたカーソンの端正な文章とモノトーンの精密画が、海や海の生物の魅力を存分に伝えた

文学と科学、両方のこころを併せ持っていたカーソンは、
客観的な観察による冷静な思考と実感のこもった深い感動をあますところなく書きあらわし
生物と地球を包む本質的な調和」についてひもといてくれる


海辺は古い古い世界である。
なぜならば、大地と海が存在するかぎり、つねに海辺は陸と水との出合いの場所であったからである。
いまでもそこでは、絶えず生命が創造され、また容赦なく奪い去られている。
私は海辺に足を踏み入れるたびに、その美しさに感動する。
そして生物どうしが、また生物と環境とが、互いにからみあいつつ生命の綾を織りなしている深遠な意味を、
新たに悟るのであった。   




夜の浜辺で「人類が出現する以前からの古い世界の闇」を感じ、一匹のスナガニを見て「生存の本質を理解した」というカーソン
風化しつつある小さな貝殻に、一世紀ほど前、その岸辺にたくさんいたフラミンゴの餌だったことを思い
今は見られないフラミンゴたちの姿を憧憬する



地球の生命からいえば、彼らがそこにいたのは、つい昨日のことであった。
自然界では、時間と空間は互いにかかわりあっており、
こういう魅惑的な場所を訪れる時間を持つことで触発される洞察力によってこそ、
時間と空間は具体的に認識されるのである。


海辺は、生命の出現以来今日に至るまで、進化の力が変わることなく作用しているところであり、
この世界の厳しくも壮大な現実に直面している生きものたちの様相が、はっきりと見えるところなのである。


          (序章──海辺の世界  より)




カーソンが思い出させてくれる、地球の時間
白化したサンゴは砕片となって波に洗われ、寄せては返し、白い浜辺を作ったり、バラス島をつくるのだろう
あるいは海水に溶け出し、新しいサンゴが骨格を形成する元となる、カルシウムとなる
もしくは将来氷河期が訪れて海水の多くが凍ったら、海岸は大きく後退し、
今サンゴ礁である石西礁湖も干上がって、いちめん陸地になってしまうかもしれない



気も遠くなるような月日が過ぎ、何世紀もの年月が絶えることのない時の流れに溶けこんでしまっても、
サンゴ礁やマングローブの湿原は、誰も知らない未来に向かってつくられていくだろう。
しかし、それらが陸になるか、また海に戻っていくのかを決めるものは、
サンゴでもマングローブでもなく、海それ自身なのである。




だが人間は、宇宙から地球を眺めている傍観者ではない
地球の生態系の一部であり、計り知れない影響力を持っている

「海は今日も、干満のリズムをくり返している。しかし、海は喘いでいる。愛すべき小さな生きものたちの上に、
私たち人間は汚染というかつて経験したことのない過酷な条件を押し付けているのではないだろうか。
長い地球の歴史の中を、かれらは生き抜いてきた。
いま、人間が行ないつつある地球規模の汚染は、強靭なかれらの生命力をも、
回復不能なまでにいためつけてしまうかもしれない。」

と訳者の上遠恵子さんも警鐘を鳴らしている

カーソンの時代にはまだ想像もできなかったであろう、海のプラスチックゴミ
ノルウェー入り江に迷い込んだ病気のクジラ、胃の中はまるでゴミ箱。大量のプラスチックを発見
岸に戻ってきにくく、膨大な量が海に漂いたまっている可能性がある、細片化したマイクロプラスチック汚染
野生生物に異常をもたらす、化学物質の内分泌かく乱作用


プラスチックや日焼け止めの使用を全否定はできなくても、自然環境に影響のないようにすることはできないものだろうか…













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