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なうひあdiary

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『絵のなかの魂』

2004/10/15(Fri) 09:44
奄美の自然を描いた日本画家、田中一村の評伝『絵のなかの魂』を読んだ。



晩年の代表作は、アダンの木やクワズイモ、ソテツ、ハマナタマメの花にアサギマダラ蝶、アカショウビンなど、ここ八重山でも日々目にする動植物を、風景とともに写実した細密画だ。残念ながら画集でしか作品にふれていないが、見るたびにしばらくは目が離せず、自然のなかでふと感じる時の止まったような感覚、濃密な幻想的空気に、クラクラさせられていた。



今回、評伝を読んであらためてその壮絶な人生を知り、すこしはわかった気がした。私が酔わされてしまうのは、絵にこめられた魂によってなのだと。俗世間から離脱して己の芸術を追い求め、ながい極貧と孤独にとぎすまされた精神が自然と深く交感するときに起こる、超常的なスパーク。



しかしながら、一村のためにみずからの結婚をあきらめ、貧しい生活を切り盛りし、ささやかな家を売り払って弟が奄美に行くための費用をつくり、住み込みの女中として働きながら一生を終えた姉、喜美子の人生を考えると、複雑な思いに胸がひりつく。



ここ数日、毎日散歩に行く浜辺でアダンやクワズイモを見るたび、風狂の画家を思わずにはいられない。




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